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2023/7/12 いざと言うときのために。災害対応力強化のための研修

先日、消防庁国民保護・防災部主催のオンライン研修「市町村長の災害対応力強化のための研修」を受講しました。

風水害を想定した、所謂DIG(Disaster Imagination Game災害想像力ゲーム)に括られる研修でした。何が起きるか事前に知らされていないシナリオ非提示型のシミュレーション訓練であり、研修指導員と1対1、なかなかの緊迫感の中、中身の濃い3時間でした。

過去5年間で約600名の市町村長が受講、今年も123名向けに5回に分けて開催される予定となっております。

私が指導を受けたのは、元米陸軍消防署員、3・11では「トモダチ作戦」にも従事された方。現在は危機管理のコンサル会社を営み、国の機関や大学等で講師を務めるプロ中のプロでした。自らのご経験にも基づく、的確なアドバイス・ご指導をいただきました。ありがとうございました。

研修内容は、風水害による被災ケースを①市町村の防災体制の確立、②非難指示等の発令判断と伝達、③大規模災害発生時の対応、④避難所の設置・運営、⑤マスコミ対応の5段階・分野に分けて、刻々と変化する天気予報や雨量、河川の水位、気象警報・注意報の発表状況などを踏まえながら、何を確認し、何を行い、何を指示するかなど、矢継ぎ早の質問に答え続ける、といったものでした。

”住民は避難しないものと考え(正常化バイアス)、行動すること“、”避難指示におけるより伝わり易い表現方法“、”市町村長が自らの声で警戒を促すことの効果“などを学びつつ、自衛隊などへの応援要請や非常用電源、天気予報が読めることの重要性などについて、実体験に基づく様々なアドバイスもいただきました。

災害は忘れた頃にやってくる(寺田寅彦氏)。練習でできないことは試合でもできない。町民の皆さんのいのちを守るために、今後も引き続き、想像力と判断力を鍛え続けたいと思います。

人と自然が調和した田舎モダンのまち・開成町
町長 山神 裕