2025/1/15 茨木市・おにクルを見てきました!(大阪視察記 その1)
昨年12月、大阪府茨木市(人口: 約29万人、面積: 約77㎢)の文化・子育て複合施設「おにクル」をプライベートで視察してきました。
「育てる広場」をキーコンセプトに、2023年11月にオープン(7階建て、延床面積19,715㎡)。ホールや図書館、プラネタリウム、市民活動センターなどが入居しています。
独特なネーミングですが、“怖い鬼さんも来たくなっちゃう楽しそうなところ”を意味し、6歳のお子さんが名付け親とのことです😊
開館1年で来館者が200万人を突破しました!
※「おにクル」のホームページはこちらから
もっくる
私の最大の関心事は図書館にありますが、「おにクル」の最大の魅力かつ集客力は、屋内こども広場「まちなかの森 もっくる」にあると思います。
茨木市の豊かな自然を屋内に再現することをコンセプトとし、雨の日でも外あそびが体験できる施設です(面積は440㎡)。訪れた日が土曜日、かつ寒い日であったこともあり?、超満員でした!
有料。こども300円、保護者等100円です。
おにクルぶっくぱーく
図書館は5階と6階が中心ですが、各階の西南角に書棚と読書スペースが設けられています(2階: “えほんひろば“、3階: ”アートライブラリー“、4階: ”マガジンライブラリー“)。また、全フロアーにテラスがあり、読書可能です。
老若男女が、椅子席や本棚の中に設けられた空間や、階段などでそれぞれの姿勢で読書に耽っていました。熟睡している方もおられ(本当はいけないのかもしれませんが)、それぞれの居場所になっているとの印象が残りました。
開館時間は9時30分~21:00と長いです。夜間の貸出は自動貸出機による対応とされています。
自習スペースは多くはありませんでした。ただ、人口29万人の都市相応に他にも公共施設が多数あることから、それらの役割分担の中で、勉強や仕事を目的とする利用は他の施設が受け入れていると推測されました。
音楽スタジオ
3階に音楽スタジオが2部屋あります!岩手県紫波町のオガールでも、最も稼働率の高い部屋とのことでしたが、おにクルでも、稼働率は高そうでした。
この日は、ひとつは私と同年代?と思しきミドルシニアのバンド、もう一つの部屋は高校生と思しきグループが演奏&歌の練習をしていました。
数値的なデータは持ち合わせていませんが、(全国的に?)音楽スタジオには根強いニーズがあるものと推察されます。
プラネタリウム
“きたしんプラネタリウム”が7階にあります。直径9m、56席。一般向けの投影時間は45分、一日3回投影されます。大人料金は400円/回です。
私は文命中学校時代、天文クラブに加入し、毎週水曜日の6時限はプラネタリウムの中にいました。その時以来、実に45年ぶりにプラネタリウムにて、星座鑑賞をさせていただきました。
“きたしん”=北おおさか信用金庫。ネーミングライツによる命名であり、命名権料は100万円/年とのこと。ネーミングライツの導入は、今回のおにクルが茨木市にとっては初めて。ちなみに、3・4階の“ゴウダホール”(ゴウダ(株))は400万円/年とのこと。参考になります。
指定管理者制度
運営は指定管理者制度により、サントリーパブリシティサービス(株)が担っています。同社には、多数の文化施設や企業施設を運営し、指定管理者としては島根県立美術館や千代田区立千代田図書館、大和市シリウスのやまと芸術文化ホールなどを運営しています。
感想
自治体の規模は大きく異なりますが、賑わいは想像を大きく超えるものでした。特に1階の人の多さは衝撃でした。
複合施設、すなわち種類・機能の異なる複数の施設が同居することの相乗効果が発揮されている印象を強く受けました。例えば、子連れで屋内こども広場に遊びに来た家族が、図書館に行き、ランチを食べて帰る、といった感じで。
周辺には高校、公園、商店街などが立地しており、それらを含めて人が集まる仕組みが非常に上手く機能していると感じました。
規模や環境は異なるものの、開成町流に応用することができれば最高!との思いです。
折角の機会でもあり、大阪府内の施設をいくつか見て回りました。別途、ご報告させていただきます。
人と自然が調和した田舎モダンのまち・開成町 町長 山神 裕