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2023/12/18 自助・共助による防災

12月2日(土)、開成町防災講演会が開催されました。

町民の皆さんに庁舎をより身近に感じていただくため、公共施設をより有効に活用するために(稼働率向上)、庁舎1階“町民プラザ”を会場とさせていただきました。

自治会長さん、地域防災リーダーの皆さん、自治会自主防災会・防災部の皆さん、民生児童委員の皆さん、各地域で防災活動に取り組んでいただいているグループの皆さんをはじめ40名近い方々にご出席いただきました。

10月の講演会と同様に、高い関心を寄せていただいたことに感謝すると同時に、各地域・団体におけるそれぞれのお立場での活動の参考になればと強く願いました。

講師は、広島市防災士ネットワーク代表世話人であり、同市安佐北区高陽地区自主防災会連合会会長、同市落合学区自主防災会連動会会長であられる柳迫氏に、「地域づくりは防災から」と題して、お務めいただきました。

学区(約2,000世帯)における自主防災会の活動のお話が中心でしたが、驚きの連続でした。

・まず、基本的に自主財源のみで運営。国などからの助成金の類も自ら申請して獲得しているとのこと。

・市内のすべて地域避難所の施設、各地域の自主防災会が行う。(市役所職員等の判断や行動を待つことなく開設可能)

・避難所が開設された場合、大型商業施設の送迎バスを避難所への送迎に利用する協定を締結。

・いざというときに持ち出す“命の袋”を各自準備。保険証や運転免許証のコピーや緊急連絡先の情報などが必須アイテムとのこと。

・災害時の避難における要援護者の情報は限られたものにしか保有できないが(町内会役員、児童民生委員など)、実際には多くの地域住民で共有すべきとの信念から、自主防災会で独自に調査し、独自にリストを作成。

・防災士の資格取得に要する経費(約65,000円)を広島市が補助。現在約1,600人が取得。1,900の町内会に最低ひとり取得が目標とのこと。補助を受けた資格を取得した場合は、防災活動を最低3年間行い、報告することが条件。

子どもたちや現役世代、女性の参加を促すための様々な取り組みなど、まだまだ挙げきれないほど、その活動は幅広く、且つ深いものがありました。

柳迫氏のけた外れの利他の精神はどこからくるのでしょうか?消防士時代に三度、大きな水害を経験したものの、その都度、多くの死者を出してしまったことへの無念さ、悔しさが背景にあると推察いたしました。

実体験に基づく非常に有益な話を伺い、有益でした。今後の開成町の防災活動にも具体的に活かしていきたいと思います。

人と自然が調和した田舎モダンのまち・開成町 町長 山神 裕