2024/11/21 奥能登を視察
今年初1月6日・7日、公務ではない個人の行動として、能登半島地震の被災地・富山県氷見市へ支援物資を届けてきました。
※詳しくはこちらの町長ブログ(2024/1/16付)をご参照ください。
あれから早11か月が経過。当時は交通渋滞を防ぐために、足を踏み入れることが実質的に禁止されていた輪島市や珠洲市など奥能登が今、どのような状況にあるのか?9月の豪雨の影響を含め、メディアでは報じられないところも含めて、可能な範囲内ではありますが、自分の目で見てきました。
名古屋に3年半住んでいたことがあり、当時、金沢周辺までは何度か訪れましたが、奥能登は行けずじまい、初めての訪問となりました。
自動車専用道は復旧も・・・
石川県七尾市からのと里山道と能越自動車を使って輪島市に向かいました。これら自動車専用道は利用が可能な状態に復旧しており、交通量も復興作業用の車輛を含め、少なくありませんでした。しかしながら、上下線ともに、本来はまっすぐのところがくねくね曲がりくねったり、2車線のところが1車線に減っておったり、そして、凹凸が解消されておらず、原状復帰には程遠い状況でした。
市内の道路も、中心部は概ね原状復帰のように見えましたが、道路端は隆起したままであったり、逆に陥没したままの箇所もいまだに見受けられました。仮に雪が積もったら、それらは分かり難く、事故が懸念される状態ではありました。
お店の再開が遅延
9月の豪雨被害も甚大、その影響もいまだ見られるとされていたことから、一応、スコップ等を用意し、何かできることがあればとの思いで向かいました。
結果としては、私が訪れた地域では、そのような現場には出くわしませんでしたが、河川から越水した地点や土砂崩れが発生した地点の中には、被災した日のままと思しき状況もありました。
被災地支援としては、消費することが大事と思い、食事やお土産の類を探して回りました。しかしながら、少なくとも輪島市戸珠洲市の中心部を回った限りでは、いずれも閉店のまま、再開に漕ぎつけておりませんでした。
七尾市の飲食店で伺ったところ、『奥能登では、再開直前だったものの、豪雨被害で断念・延期した同業者が少なくない』とのことでした。何とも、返す言葉が見つかりませんでした。
多くの仮設住宅
今まで見た中では最多の仮設住宅群。。。少しショックを受けました。どのような土地を転用したのか、申し訳ありません、確認できませんでしたが、何か所も広大な土地に、集中的に建設されていました。
開成町でも、その用地の候補先を事前により明確に想定しなければならないとの思いにいたりました。同時に、これだけ多くの方々の日常はいつ取り戻されるのだろう・・・、と悲しい気持ちになりました。
これまで、東北には10回程、その後も千葉県房総半島や、熊本県球磨川、岡山県倉敷市真備町、長野県千曲川など、ボランティア活動も含めて、被災地を見てきました。今回は、正にあらためて、自然災害の恐ろしさと復旧の難しさを再認識しました。
まずは、明日は我が身、今回の視察を今後に活かさなければなりません。同時に、出来る範囲内ではありますが、被災地の復旧復興のために、支援してまいります。
人と自然が調和した田舎モダンのまち・開成町 町長 山神 裕