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2024/4/17 能登半島地震 石川県珠洲市への派遣に関する報告

本年元旦に発生しました令和6年能登半島地震において、犠牲になられた方々のご冥福をこころよりお祈りいたします。また、被災された方々にお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧復興をお祈りいたします。

開成町においては、1月4日より役場庁舎他に義援金募金箱を設置、防災安全課(現・地域防災課)の小玉課長と柳澤班長が1月20(日)、石川県志賀町へ同町からのリクエストに基づく物資を運搬、神奈川県の「応急対策職員派遣団」の一員として都市計画課・瀬戸輝龍さんを1月19日(金)から26日(金)まで、環境課の深澤優太さん(当時 防災安全課)を2月2日(金)から9日(金)までの間、石川県志賀町へ派遣しました。

そして、私山神も1月8日(日)、富山県氷見市まで視察を兼ねて、同市支援物資配給所からのリスエストに基づき、飲料水をお届けするなど支援活動を実施しました。

そして、3月8日(金)から13日(水)まで、福祉介護課の五所俊輔さん(保健師。当時 子育て健康課)を石川県珠洲市に、現地の災害保険医療福祉調整本部の一員として派遣しました。

現地では、同本部のサポートチームにて、石川県保健師チームらとともに、被災者の災害関連死を防ぐために、福祉チームや医療チーム、リハビリチームらと活動いただきました。

先般、課長会議にて、五所さんから活動報告をいただきましたので、概要をお伝えいたします。

まず、五所さんが活動された環境ですが、多くの支援者との共同生活であり、2月中旬以降に漸く男女別の空間で寝泊まりができるようになったという厳しいものでした。曰く、『支援者にとってもストレスの高い環境』。被災者にとっては、尚の事に相違ない環境と考えざるを得ません・・・。

課題として感じたこととして、以下諸点を挙げられました。
① 初期支援体制の混乱
・いろいろ支援チームが訪問したことで、住民側も混乱した
・いろいろな書式での記録が混在したため、収集した情報も異なり、記録をまとめる上での障害になった
・1月頃の訪問記録が入力されないまま放置されていた
→ 被災時の基本的な書式や受援体制の組織図を事前にある程度定めておく必要がある

② 本部に市職員が誰もいない環境
・本部サポートチームは派遣期間の終了に伴い、定期的に入れ替わってしまう
・実質、本部サポートチームがトップである状況下で、応援職員の入れ替わりは支援の一貫性において致命的
→ 今後の被災者支援において、市保健師が被災者の個別の状況を把握していないことに不安が残る

③ 今後の支援方針は社協任せ
・市としては、今後の仮設住宅における訪問事業等は社協に全て委託する方針
・社協の相談員はこれから、資格要件なしで30~40人を採用
→専門職ではない社協の相談員にとってハイリスク住民の対応は荷が重いのではないか

五所さんは、東日本大震災発生時に、福島県で被災者支援の経験をお持ちです。それら豊富経験を踏まえた上でのご意見を今後の開成町の防災力向上につなげていきたいです。具体的には、現在、策定作業中の受援計画の実効性を高めるために、彼の声を活かさせていただければと思います。

人と自然が調和した田舎モダンのまち・開成町 町長 山神 裕

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