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2024/6/10 “福祉バイオトイレカー”の協定を締結しました

5月28日(火)、優成サービス株式会社(本社: 神奈川県海老名市)と「災害時における福祉バイオトイレの提供に関する協定」を締結しました。

福祉バイオトイレカーとは?

バイオトイレは、おがくずに含まれる土壌細菌の力により、汚物を分解する仕組みのトイレです。水も汲み取りも不要です! そして、福祉バイオトイレカーは、そのバイオトイレなどを搭載した車輛です。

災害発生時、特に断水時において、威力を発揮します。今回の協定の主たる目的はそこにあります。今年初に発生した能登半島地震において、断水が長らく続いたことが、復旧の大きな障害となり、被災者が日常生活を取り戻す上でも重大な課題となったことは記憶に新しいところです。

車いすリフトが装着されており、車いすを利用されている方も、ご利用いただけます。災害時においてのみならず、屋外でのイベント等に出動する機会も少なくないようです。

特徴

優成サービス(株)さんが開発し、特許を所有するこの“移動式福祉バイオトイレカー”には、いくつかの優れた特徴があります。
・車両の屋根にソーラーパネルを搭載し、再エネ発電機能を有する、環境にも配慮された設計です。発電された電力で、車輛に搭載された電動機械・機器を数時間、使用できます。
・排気ファンにより、ニオイもまったく気になりません。
・深紫外線を使用した空間殺菌装置を搭載しており、便座などが自動的に殺菌されます

自治体との協定締結は2件目

開成町との協定は、(同社の本社所在地である)海老名市さんに次いで2件目です。

協定締結に関しては、自治体からの依頼が多数寄せられているとのこと。いずれの自治体も災害対策を強化する中で、福祉面や環境面などでも優れたこの“福祉バイオトイレカー”を放っておくわけがない、といった状態と言えます。

しかしながら、同社としては、本業が警備会社であること、従業員13名と少数精鋭で事業展開をしていることなどから、自治体との協定締結は基本的には推進しない方針とのこと。

そんな中、“なぜ開成町と”を正直に伺いました。お答えは『 情熱です 』でした。開成町地域防災課・柳澤班長が熱心にお願いしたことに、心打たれたとのことでした。

“世の中のために、困った人のために、障がいがある方のために“と当事業を自ら起ち上げた同社会長に、柳澤班長の思いが届いた結果でした。ありがとうございました。

協定は締結することが目的ではなく、実効性があって初めて意義があるものです。その意味で、協定締結先の数も、開成町にとっては有難いことに、非常に限られ、福祉バイオトイレカーの保有台数も8台(うち3台は長期貸出中)あること、そして、同社会長・社長のお人柄からして、(災害は発生して欲しくないですが、)いざと言う時、その有効性・実効性を発揮できるものと思います。

人と自然が調和した田舎モダンのまち・開成町 町長 山神 裕